磁気抜き・防水チェック

腕時計が磁気を帯びてしまう事によって、様々な影響があります。
時間の遅れ、動作不良、不動など　数ある腕時計の不具合の中でも上位３番以内に入るほど
よくみられる症状です。

磁気を帯びてしまうと、機械内部の金属(パーツ)が吸着しようとしたり、反発しようとしたりする為
本来の役割が果たせなくなります。
これが時間が狂ってしまう原因です。

どのくらい時間が狂ってしまうのか、その様子を腕時計専用の程測定器(ウォッチエキスパート)で計測した結果をお見せします。

線が水平になっているほど、日差(一日の時間のズレ)が少ないです。
左上の数字（s/d表記）が日差を数値化したものですが
左（正常な状態）は日差+１０秒ですが、右（磁気帯した状態）は日差+１５０秒でした。

しかし、これだけでは磁気が抜けきらない場合が御座います。
その時は、さらに強力でCTスキャンのような筒状になった磁気抜き機材を使用します。

症状によって時計を分解する必要があったりする事が御座いますが, 大事なことはその症状に合っている間違いのない処置をする事です。

磁気抜きは¥5,000~承っております。
※別途点検料¥3,000-がかかります。

見比べてみましょう。

この様な状態で使い続ける事が御座いませんように、ご自身で確認してみましょう。

防水のチェックはハムロンテック社の機材を使用しています。
中央に時計をセットして最大２０気圧（200ｍ）まで計測が可能です。

この作業は簡単に見えますが、少しでも位置や入れ方を間違えてしまうとガラスと針が吹き飛びます。
それだけ内部には強い圧がかかっております。
また、もともと防水性能がある時計でも検査機に入れてはいけない時計も当然存在します。

業界では有名な、とある正規代理店でのお話ですが
お客様に販売した時計のガラスが曇ってしまうとの事でいつものように防水検査をしたところ、大事なお時計のガラスを粉々にしてしまった事例もある様です。
のちに操作方法を聞いてみたところ、その時計には適していない方法とは知らずにいつもの様に検査してしまった事による事例でした。
今では便利で高性能な機材が沢山ございますが、当社ではそれぞれに精通した職人が作業を行っておりますのでこの様な事が起こることが無いようにしております。

防水検査は¥5,000~から承っております。
※別途点検代¥3,000-が掛かります。