オーバーホール

ケースの分解が終わった後は、ムーブメントを分解していきます。
全てのパーツを検査し、交換が必要なパーツがあれば特定していきます。
各メーカーの正規交換部品のみを使用します。

パーツの摩耗を最小限に抑えるため、注油は大切な作業の一部です。
円滑油は各メーカー、モデルごとに最適な、最高品質の油を使用します。
摩耗が早いパーツと遅いパーツで、油の粘度を変える事がとても重要です。
これまでは、どの油を使用するかは、技術者の判断によって変わってしまい、バラつきがありましたが
VIZIOでは、これまでにお受けしてきました修理品120,000本以上をデータ可をして、ムーブメントごとに最適なテキストを完成させております。そのテキストを社内で共有する事によって
何度でも、安定したメンテナンスが行えるように心がけております。

全てのパーツの洗浄、検査が終わったら、組み立てをしていきます。
タイミング調整は、クロノメーター規格の-1～+10秒以内を目標とし調整をしていきます。
的確な注油をしながら、専用の器具や測定器を使い、繊細なテンプを調整し、精度を安定させていきます。
比較的新しい時計は、この方法で精度は安定します。
しかし、アンティークウォッチは経年劣化している時計が多いため、更に繊細で高度な調整が必要になります。
それに伴って、長い作業時間が必須となってくる為、費用が高くなる事が多いですが、
VIZIOでは、よりアンティークウォッチに特化した技術者のみで構成された専門チームで作業をする為、
より高精度でさらに通常と同じ納期でお客様にお渡しすることができます。

オーバーホールや、研磨が終わりましたらケーシングをしていきます。
ムーブメントや、ガラス内にゴミや塵が入らないように注意深く組み立てていきます。
研磨後の外装にキズなどがついていないかもチェックし、防水性を確保するために、パッキン類を交換する必要がないかも確認します。
※ケーシングはオーバーホールを担当した技術者が行います※

防水テストは、時計がどの位の水圧に耐えられるかを確認するテストです。
減圧テスト、加圧テストを行い、その結果をデータに登録し、お客様にお伝えします。
※防水テストはお預かり後とお渡し前の2回の検査を徹底しております※

最終検査では、自動巻きの持続、精度、外装、風防内の異物混入の有無を確認し、基準を満たしているか再度確認されます。